過払い金請求ではカードローン審査には影響はしない
債務整理のひとつである過払い金返還請求は、グレーゾーン金利18%~29.2%があったときにこの金利で払いすぎてしまったお金を取り戻すことを意味します。
最近ではCMなどでも盛んに出てくるため、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
ここで疑問に感じるのは
「過払い金返還請求をしたら、その後はカードローンやクレジットカードを作れなくなってしまのではないか?」
ということです。これは実際のところはどうなのでしょうか?
債務整理と過払い金返還請求のその後のカードローン審査は違う
債務整理(任意整理・自己破産など)の場合
債務整理をすると債務整理をしたという情報が個人信用情報に5年から10年掲載されます。個人信用情報はお金を貸す金融機関はほぼすべてで閲覧することができるので、個人信用情報に掲載されている間はカードローン、クレジットカードなどのお金を借りるサービスの審査は通らないということになってしまうのです。
過払い金返還請求の場合
2010年以前は、過払い金返還請求をしても、個人信用情報に掲載されていました。
そのため、過払い金返還請求をした後はカードローンやクレジットカードの審査は最低5年は通らないという状況が続いていたのです。
「自分が返済できなかったという自分自身の問題で借金を減額、免除してもらう債務整理(任意整理や自己破産)と、貸金業者が違法な金利でお金を貸していたときに多く支払っていたという過払い金返還請求は意味が違うのではないか。」
「なぜ、違法業者の不正な金利で支払っていたお金を返還してもらっただけなのに、今後数年間もローにゃクレジットカードを作れないというのは不当ではないか。」
と国民生活センターに苦情が殺到することになったのです。
結果、平成22年1月14日から「過払金返還請求」は最高裁判決で認められた正当な権利であり、その事で信用情報に「過払金返還請求」というネガティブな情報、ブラックリストに載せることを金融庁は禁止したのです。
今では「過払金返還請求」の事実が個人信用情報に掲載されることはありません。当然、過払い金返還請求後のカードローン審査にも何の影響もないのです。
過払い金返還請求の事実はカードローン審査には影響しない
個人信用情報に掲載されないということは、カードローン審査には影響しないということになります。
過払い金返還請求は違法な金利で払いすぎたお金を返してもらうだけのことなので、堂々と実行すれば良いのです。時効になる前に過払い期間があるのであれば、過払い金返還請求をすべきと言えます。
過払い金返還請求後のカードローン利用での注意
過払い金返還請求をしたカードローンとは別のカードローンに申込む
過払い金返還請求の事実を個人信用情報やブラックリストに載せることは禁止されたのですが、個人信用情報は共有されているためチェックすることができるのですが、自社のデータベースに載せられてしまったら、誰もチェックすることができないのです。
そのため、「過払い金返還請求をした人には審査を通さない。」というカードローン会社がないとは限らないのです。
ただし、この情報はその会社にしか適用されないルールなので、他のカードローン会社に申し込めば審査に通らないという問題は発生しません。
過払い金返還請求の対象になったカードローン会社とは別のカードローンに申込むように心がけましょう。
任意整理と過払い金返還請求を同時に行っていたら・・・
過払い金返還請求というのは任意整理と一緒に行うケースが多いようです。
任意整理というのは借金を減額してもらうように弁護士や司法書士が貸金業者と交渉して、返済計画を引き直すものです。このときに同時に過払い期間があればその返還交渉もするというのがスタンダードなのです。
この場合、「任意整理」も発生してしまっているため、個人信用情報には任意整理の事実が掲載されてしまいます。
このリスクを回避するためには、はじめから弁護士や司法書士には「過払い金返還請求のみで対応してください。個人信用情報の掲載を回避したいので。」と伝えておくと良いでしょう。
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