急ぎの事情でお金が必要なときに便利なカードローンですが、審査に通過しやすくなるコツがあるのをご存知でしょうか?
どの会社もカードローンの審査基準は非公開ですが、よくある審査落ちの理由に注目することで、審査に通過しやすくなる手続きの進め方を導き出すことができます。
この記事では、誰でも実践できる、カードローンの審査に通りやすくなるコツを紹介します。
ひととおり目を通して、しっかりと対策をしてから申し込むようにしてください。
目次
カードローンの審査を通すために今すぐできること

カードローンの審査に通るコツについて考えるときは、まずはじめによくある審査落ちの原因を考えて、そのパターンにはまるのを防ぐという考え方が重要です。
大手のカードローン会社は精度の高い審査ノウハウを持っていますので、審査を受けるときの何らかのテクニックで審査結果を大幅に変えることは難しいからです。
本来合格できないものを合格させるような方法はありませんので、うっかり審査落ちにつながるようなことを避けるというアプローチが大切になってきます。
具体的には、以下のようなポイントがカードローンの審査に通過するコツとなります。
- 借り入れ希望額を少なくする
- 申込みフォームの情報入力は調べて正確に
- カードローンの会社からの電話はすぐに出る
- 積極的に収入証明書を提出する
- 可能ならば他社借り入れを整理してから申し込む
- 個人信用情報がどうなっているか確認する
- 過去半年間に他社への申し込みがない状態で申し込む
- 成約率の高いカードローンを選ぶ
それぞれひとつずつ詳しく説明します。
1.借り入れ希望額を少なくする

審査に通過しやすくする方法として誰でも簡単に実践できるのが、申し込みのときに申告する借り入れ希望額を可能な限り少なくするという方法です。
借り入れ希望額とは、カードローンの限度額をいくらにしてもらうか、申し込み者の希望を申告する項目です。
カードローンの審査は申込者に返済能力がしっかりとあるかを調査するために行われますので、借り入れ希望額が大きいと審査のハードルが高くなります。
収入に見合った借り入れ希望額にしておかないと、本当に返済できるのか疑問視されてしまい、審査に通過しにくくなってしまいます。
借り入れ希望額は「必要最小限」が基本
カードローンの借入希望額をいくらで申告すべきかを考えるときは、まず何のためにお金を借りるかをはっきりさせて、必要最低限の金額で審査を受けるようにしましょう。
たとえば、急な冠婚葬祭に呼ばれてお金が足りないというときは、10万円の資金があれば十分と考えられます。
この場合は、借り入れ希望額を10万円としておけば、よほど他社の借り入れが多くない限り審査に通過できるはずです。
ここで欲張ってしまいあれも欲しいからこれも欲しいからと色々考えて50万円など高い限度額を申告すると自分から審査のハードルを上げてしまうことになります。
年収に対する割合も意識する
借り入れ希望額を決めるときは、自分の年収に対して何割に相当する金額を借りるのかということも考える必要があります。
一般的に、ローン審査で貸し付けしてもほぼ安全と判断されるのは年収の1/3までです。
カードローンの会社によっては、年収の1/2ぐらいまで貸し付けすることもあるかもしれませんが、それを大幅に超えて貸し付けすることはありません。
たとえば、年収200万円の人がいた場合、年収の1/3は約66万円ということになります。既に他社で30万円借りているとすれば、年収の1/3くらいまで約36万円余裕があるということになります。
この場合、借り入れ希望額は30〜40万円程度までを目安として申告すれば、審査に通過しやすくなります。
消費者金融は総量規制にも注意
消費者金融のカードローンに申し込むときは、総量規制にも注意が必要です。
総量規制は、貸金業者からの借り入れはすべての会社からの借金を合計して年収の1/3までが上限になるという法律のルールです。
その場合は、総量規制対象外の銀行カードローンを選びましょう。
2.申込みフォームの情報入力は調べて正確に

審査に通過しやすくなる2つ目のコツは、申し込み情報を申告するときに、記憶に頼って入力するのではなく、正確な数字をきちんと調べてから申告するということです。
カードローンの申し込みフォームでは、収入のことや他社利用状況など、色々な数字を入力する項目があります。
たとえば、他社の借り入れ金額を「だいたいこれぐらい」というあいまいな記憶で入力してしまうと、実際の数字とズレていたときにマイナス評価になってしまいます。
他社の借り入れ金額なら、利用明細やネットの会員ページで残高を確認して、正確な数字を確認してから入力するということです。
急いでお金を借りる必要があるときは手続きを早く進めたくなりますが、審査落ちを防ぐために重要なポイントとなります。
審査結果に大きな影響がある入力項目は?
以下のような項目は、具体的な数字の入力が必要で、なおかつ審査結果に大きな影響を与えます。
- 年収
- 勤続年数
- 他社利用件数、借り入れ額
年収を申告するときは、できるだけ源泉徴収票や給与明細を出してきて、年収の数字をしっかりと計算して申告しましょう。
勤続年数も、入社したのが何年何月かを調べてから計算することが大切です。
年収の金額は自己申告ではありますが、何らかの理由で収入証明書の提出を求められる場合があります。
そこで前年度の年収を証明できる書類を提示しますが、書類に記載された年収と申し込みフォームで申告した年収が大きくずれていると不信感を与えてしまいます。

3.カードローン会社からの確認電話にスムーズに対応する

カードローンの審査で行われる電話連絡は、
- 勤務先にかかってくる在籍確認
- 申し込み者本人にかかってくる確認電話
の2つがあります。このうち在籍確認は、勤務先を正しく申告してさえいれば本人が不在でも問題ありません。
しかし、申し込み者宛にかかってくる確認電話は本人が出るまで何度もかかってきますので、スムーズに対応できるようにしましょう。
電話が入ったらすぐに出られる状態にしておく
消費者金融のカードローンでは、インターネットで申し込みをした後、15分後から数時間後ぐらいで本人宛の確認電話が入ることが多いです。
銀行カードローンでは、申し込みをした当日または翌日に電話が入ることが多いです。
カードローンの審査では、申込者の返済能力を調べることに加えて、その人が常識的で誠実な人なのかも見られているからです。
確認電話でヒアリングされやすい内容
自宅宛の確認電話では、審査担当者から借り入れについていくつか質問をされることがあります。
基本的にありのままを素直に答えておけば問題ありませんが、ヒアリングされたときにどう答えるか考えておくと落ち着いて対応できます。
確認電話で聞かれるのは主に以下のような内容です。
- 普段はどんな仕事をしているのか
- 借りたお金をどんなことに使う予定なのか
- 他社のローンはどんな商品を利用しているか
- 他社の返済日はいつか、月いくらぐらい返済しているか
こういった内容をさりげなくヒアリングすることで、きちんとお金を管理できる人なのか、安定収入があり毎月しっかり返済できる人なのかを確認しています。
特に、他社の借り入れがある人は、その利用状況や返済状況はヒアリングされる可能性が高いです。
今借りているローンについて曖昧にしか把握できていない人に、さらに追加でお金を貸すのはリスクがあるからです。
また、個人事業主やフリーランスなど、給与所得以外の収入で生活している人は、仕事や収入についてのヒアリングが多くなります。
受け答えで慌ててしまったり、申し込みフォームに入力した内容と違う答えを返すと不審に思われてしまいます。
プライベートにまで立ち入ってくることはありませんが、聞かれたことにはスムーズに答えられるようにしておく必要があります。
自信を持って落ち着いて対応できるようになるはずです。
4.積極的に収入証明書を提出する

カードローンの審査では、借り入れする金額によっては、収入証明書の提出が必要ない場合もあります。
しかし、収入証明書不要の場合でも、あえて自発的に提出すれば審査に通過しやすくなる場合があります。
一般的な収入証明書の提出条件
一般的に、カードローンの収入証明書は以下のような場合に提出が必要になります。
- 50万円以上の借り入れをする場合
- 他社と合計で借り入れ金額100万円を超える場合(消費者金融のみ)
上記に当てはまらない場合、つまり借り入れ金額が小さい場合は、収入証明書なしでお金を借りることができます。
しかし、収入証明書が不要になる場合でも、自発的に年収を証明できる書類を提出することもできます。
客観的な書類で前年度の年収を提示すれば、審査担当者からの印象も良くなり、審査に通過しやすくなる可能性があります。
自営業・自由業・個人事業主は積極的に収入証明書を提出する
特に、自営業や個人事業主、フリーランス、会社経営など、給与所得以外の収入で生活している人は、収入証明書の提出は重要なポイントとなります。
こういった職業の人は収入の実態がわかりにくく、申し込みフォームにウソを入力しようと思えばいくらでもできてしまうからです。
5.他社借り入れを整理してから申し込みする

カードローンの審査では他社利用が多すぎて審査に落ちてしまうことがよくあります。
すでにいくつかの会社からお金を借りている人は、他社利用の件数や借り入れ総額をへらすことができれば、審査に通過しやすくなります。
他社の借金はどれぐらいまでなら許容される?
他社利用状況には、
- 他社利用件数
- 他社利用額
の2つの要素があります。このうち、カードローンの審査でマイナス評価につながりやすいのは、他社利用件数が多すぎる場合です。
他社の借金が何社までなら大丈夫という明確な基準があるわけではありませんが、一般的に4社以上の借り入れがあると審査に通過しにくくなります。
他社の借り入れ件数は少なければ少ないほどよく、多くても3社までの状態で申し込むのが審査に通過しやすくなるコツです。
他社の借金を整理する方法
カードローンやクレジットカードなど、複数の金融商品を利用している場合は、借金をまとめることで借り入れ件数を減らせる場合があります。
たとえば、消費者金融を利用していて、クレジットカードでもキャッシングをしている場合、どちらか一方の限度額の余裕を使ってお金を借りて、もう一方を完済してしまうことで他社利用件数を減らすことができます。
借り入れ総額が同じでも、借り入れ件数を減らすことができれば、その分審査に通過しやすくなります。
6.個人信用情報がどうなっているか確認する

過去にカードローンやクレジットカードなどの金融商品を利用した経験がある人は、そのときの返済状況を振り返ってみることが大切です。
これから申し込みをするカードローンの審査で、過去に利用したローンやクレジットカードの返済履歴が調査されるからです。
個人信用情報機関とは?
個人信用情報機関という場所に記録されているカードローンやクレジットカードなどの利用履歴のことを、個人信用情報と呼びます。
日本にはJICC、CIC、KSCという3つの個人信用情報機関があり、そこに保存されている個人信用情報が、これから申し込むカードローンの審査結果に大きく影響します。
通称 | JICC | CIC | KSC |
---|---|---|---|
正式名称 | 株式会社日本信用情報機構 | シーアイシー(Credit Information Center) | 全国銀行個人信用情報センター |
主に加盟している金融機関 | 貸金業者、信販会社 | クレジットカード会社、信販会社 | 銀行 |
金融機関や金融商品を提供している事業者は必ず3つのうちいずれかの個人信用情報機関に加盟しています。
たとえば、大手消費者金融のアコムやプロミス(SMBCコンシューマファイナンス)は、JICCとCICに加盟しています。
三井住友銀行や三菱UFJ銀行など大手都市銀行はKSCに、ソニー銀行や楽天銀行などネット銀行はJICCとKSCに加盟していることが多いです。
そのため、どの会社のカードローンに申し込みをしても、過去のローンやクレジカード、割賦販売の返済履歴が審査に影響します。
ブラックになる金融事故とは
過去に個人情報がブラックになる金融事故を起こしてる人は、その記録が個人信用情報機関に残っていますので、カードローンの審査に通過できなくなります。
審査落ちにつながる金融事故は、主に以下のようなものがあります。
- 2ヶ月を超える(61日以上)返済遅延
- 債務整理
- 自己破産
こういった記録が残っていると、カードローンの審査に通過することは不可能です。
その場合は、ブラックの記憶が消えるのを待ってから申し込みするという対策が必要となります。
ブラックの記録が残る期間
個人信用情報機関に記録されている事故情報は、以下の期間が経過すれば消える仕組みになっています。
- 2ヶ月を超える返済遅延:最大5年
- 債務整理:最大5年
- 自己破産:最大10年
しかし、そろそろ5年ぐらい経過しただろうという曖昧な記憶で申し込むと、実は事故情報が残っていて審査落ちするという可能性があります。
そこで、すでにブラックが解消されているのかを確実に確認するために、個人信用情報の開示請求が役に立ちます。
開示請求のやり方
個人信用情報機関の記録は、本人が開示請求という手続きを行えばどのような内容が残っているか、はっきりと確認することができます。
個人信用情報の開示請求は、
- インターネットのホームページからオンラインで行う
- 郵送で送ってもらう
- 窓口に行って開示請求する
という3つの方法があります。開示請求には手数料1,000円が必要です。
インターネットで開示請求すれば、クレジットカード決済で手数料を支払い、自宅ですぐに個人信用情報を見ることができます。
各個人信用情報機関の開示手続きは、以下のページで詳しい案内を見ることができます。
7.過去半年間に申し込みの記録がない状態で申し込む

こちらも信用情報がらみですが、過去に返済遅延や債務整理などの経歴がなくても、短期間に複数のローンに申し込みをすると、一時的にブラックになり審査に合格できなくなる場合があります。
申し込みブラックとは
具体的には、半年間の間に4社以上の申し込みの記録があると、ブラック状態になってしまい、それ以降の審査には合格できなくなります。
多数のカードローンに申し込みをしなければならないほど、お金に困っている人だと判断されてしまうからです。
カードローンの審査に通過するには、申し込みブラック状態になる前に審査に通過することが大切です。
カードローンの申し込みは「一度に一社ずつ」
他社ローンへの申し込み状況も審査で参考にされますので、一度に複数のカードローンに申し込みするのは避け、一度に一社ずつ申し込むことが大切です。
「どうしても今日中にお金を借りたい」という状況では、審査落ちしたときに備えて複数のカードローンに申し込みしておきたくなるかもしれません。
しかし、それをすると逆効果になります。
一社ずつ申し込みをしていれば契約できていたカードローンが、複数同時に申し込みすることで審査落ちになってしまうこともあります。
最後の申し込みから半年以上経過すれば問題なし
個人信用情報機関に記録される申し込みの情報の保存期間は、最大6ヶ月間となっています。
そのため、最後に申し込みをしてから半年以上経てば、過去の申し込み履歴は全て消えた状態になります。
8.成約率の高いカードローンを選ぶ

最後に、カードローンの成約率(審査通過率)を意識して、カードローンの会社を選ぶ方法を紹介します。
大手消費者金融のカードローンでは公式ホームページで成約率のデータを公開していますので、できるだけ新規融資に積極的な会社を選ぶという方法です。
カードローンの成約率とは?
カードローンの成約率とは、消費者金融の月次データとして公開されている情報のひとつです。これは、その月の申し込み件数のうち、契約になった数の割合を表しています。
つまり、成約率が仮に40%だった場合は、申し込みをした10人のうち4人が審査に通過していることになります。
カードローンの会社によって成約率は若干変わりますし、同じカードローンによっても時期によって変わる場合があります。
あくまで参考程度ではありますが、成約率の高い会社や、成約率が高い時期に申し込むことで、審査に通過しやすくなる可能性があります。
銀行カードローンと消費者金融の審査基準の違いは?
上記のような成約率を一般公開しているのは、大手消費者金融のカードローンのみです。
銀行カードローンについては残念ながら成約率のデータを見ることはできません。
ただし、一般的な傾向として銀行カードローンは消費者金融よりも審査難易度が高くなります。
銀行カードローンは消費者金融と比べて金利が低いため、申し込み者の返済能力をしっかり評価して、安定して長期的に貸し付けできる人に融資を行います。
一方で消費者金融は、無利息サービスを実施したり、即日融資を行ったりして、少額融資希望の人やキャッシングがはじめての人にも積極的に融資を行っています。

まとめ
カードローンの審査に通過しやすくなるコツを一通りご紹介しました
審査に通過しやすくなる方法を知るには、まずよくある審査落ちの原因を考えて、審査落ちにつながる状況を避けることが大切です。
今回ご紹介した内容を参考にしつつ、しっかりと準備して審査に臨むようにしてください。